平成23年分の所得税、個人消費税、贈与税の確定申告の状況が公表されました。 所得
税の確定申告書を提出した人は、3年連続の減少で、前年比5.6%の減少となっています。
1.確定申告書提出者のうち納税人員の特色
納税人員と所得金額はいずれも減少しているにもかかわらず、申告納税額は増加していま
す。この原因は平成23年分から年少扶養親族の廃止があり所得控除の減少が原因と考えら
れます。
2.個人事業者の消費税の申告状況
申告件数と申告納税額は平成17年分から6年連続でいずれも減少しています。ちなみに
平成17年分から事業者免税点が3,000万円から1,000万円に改正されています。
3.贈与税の申告状況
申告人員と納税人員と申告納税額(以下3項目)はいずれも増加しました。とくに申告納税
額は過去10年間で最高となっています。特徴的なのは、暦年課税の3項目はいずれも増加し
ているのに対して、相続時精算課税の3項目はいずれも減少しています。
暦年課税の増加傾向等は、相続税の基礎控除の引き下げが予定されるなどに対する相続
対策としての生前贈与の増加などが原因と考えられます。
4.e-Tax
税務署などの申告会場に赴くことなく、自宅等から申告することが可能であり、税理士によ
る代理送信の実績も飛躍的に伸びている電子申告のメリットは主に次の3点となります。
①最高4,000円の税額控除を受けることができます。
②添付書類の提出省略をすることができます。
③書面での提出に比べて還付金が早期に還付されます。
また、平成24年分から今までe-Taxができなかった贈与税の申告も送信できるようになりま
す。